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はやぶさ 遥かなる帰還、観ました [天体]

はやぶさ 遥かなる帰還」(東映)を観てきました。
小惑星探査機はやぶさの映画、第二陣。
映画上映前の予告編の時に、今度は3月公開予定の、
松竹「おかえり、はやぶさ」が流れたのには、またかと笑ってしまいました。
勿論、このシネコンで上映予定されているので、「はやぶさ」で釣る気満々……

始まりは小惑星探査機はやぶさ、本体。
外見が同じ材料で1/1、1/2の「はやぶさ」を作ったそうで、
それを元にしたCGは、実に見事。
そして、はやぶさの打ち上げの日へと続きます。

2003年5月9日。
内之浦宇宙空間観測所からM-Vロケットではやぶさを打ち上げた日。
スインクバイから、イトカワの着陸、その後の通信途絶と、
主な出来事は拾っているし、重大な事が起こった日付は、
暗転して白文字で画面に表示されるので、年月の流れはわかりやすいのですが、
これが逆に、盛り上がった流れをぶち切ってしまう感をもたらしていたのが、残念。

メインははやぶさの運用チームで、一番の山場はニコイチ運転ならぬ、
クロス運転の描写になるのでしょうか。
PMとイオンエンジンに係わる2人の技術者の、それぞれの立場の違い。
ずっと開発から係わっていても、企業サイドに立った発言をしなければならない。
これは、勤め人を経験した事がある人には、結構シビアなシーンでした。

対象と期間を絞った分、1つ1つのエピソードにとれる時間は長く、
次々に襲い掛かるトラブルへの対策も、なあなあではなく描かれる事となり、
当時ネットでは順調に運営中と伝えつつ、現場は物凄く苦労していたと。

エンドロールは、ペンシルロケットの実験から、延々と続くロケットと、
それに係わってきた人達の記録写真。
おかけで、横に出てくるテロップを見る余裕がなくなりました。

作品の出来としては、正直、微妙なラインです。
まず、素人視線の解説役がいないので、はやぶさの軌跡を、
多少なりとも把握していないと、観ても理解出来ない可能性があります。
あと、管制室のある相模原キャンパス内で、話が進んでいるので、
当時、ネット上でどれだけ関心を集めていたのか等、外の様子が感じられず、
閉じられた世界で進んでいるような印象を受けました。

「はやぶさ」と名付けられる、つまり打ち上げるまで30分以上かけているFOX版が、
「MUSES-C物語」だとすると、さながら東映版は「はやぶさ運用物語」でしょうか。
今の処、私にはFOX版の方が評価が高いです。

おまけ
ネットで、とあるシネコンの作品情報が、
 2003年5月9日、種子島にある内之浦宇宙空間観測所。
 この日小惑星探査機「はやぶさ」を搭載したロケットが発射された。
と、なっていたそうで、なんだそれは!
種子島は宇宙センターで、別物でしょうが~!笑っていたら、
何と、観に行った地元のシネコンがやっていたと言うオチ……
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optimist

はやぶさ 遥かなる帰還もご覧になられたのですね。
流石です。

私の場合、結局一連の映画は観ていないので、いずれ地上波に流れる日(来るのかな?)を待つか、DVDでの視聴になりそうです。
まあ、観に行けば済む話なのですが、ただでさえ休日が潰れているので、たまの休みは色々と行き先が決まってて・・・

Haruka・N さんの批評を拝見しながら、観た気分だけ味わってます^^;
by optimist (2012-02-12 22:38) 

Haruka・N

optimistさま
元々、映画化の話を聞いた時は、観る予定はありませんでしたが、はやぶさ2の現状等から、PRに協力するつもりで観てみようと、発想を切り替えました。
ブログにアップするのもその一環でして、主観に満ちた感想ですが、楽しんで頂ければ幸いです。
by Haruka・N (2012-02-13 01:16) 

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