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雨の日のアイリス [本・小説]

雨の日のアイリス』(松山 剛 著  電撃文庫 アスキー・メディアワークス)
それは、ある雨の日の記録。
降り続ける雨の下での、出会いと別れの記憶。

ここにロボットの残骸がある。
『彼女』の名は、アイリス。正式登録名称:アイリス・レイン・アンヴレラ。
ロボット研究者・アンヴレラ博士のもとにいた家政婦ロボットであった。
主人から家族同然に愛され、不自由なく暮らしていたはずの彼女が、
何故このような姿になってしまったのか。
これは彼女の精神回路(マインド・サーキット)から取り出したデータを再構築した情報
彼女が見、聴き、感じたことの……そして願っていたことの、全てである。
(公式サイトより)

1冊完結で、ロボット、アイリスの視点を通して語られる物語。
事故で亡くなったアンヴレラ博士の妹の姿を模して作られた、
一般家庭用の家事補助型ロボットなのに、一人称が僕。
最初は少し違和感があったけれど、ロボットの「性別」とは、
あくまで外見から人が決めるもの。と、言う意味合いもあって、
それが、上手く使われています。

ロボット好きの人には、ぜひ読んでもらいたいと、
この本を紹介していた人が述べていましたけれど、
さらりした文体で書かれていますが、使い捨て扱いされるロボットの惨状は、
かーなーり胸にくるものがあります。
読みながら、何度か泣いてしまったのはお約束。

ただ、前から探していた本なのですが、発行が2011年5月。
知った時には既に書店の店頭には無く、ネットでも在庫が無い状況でした。
昨日たまたま行った先の書店で見つけたので、早速購入しましたが、
私のような人が他にもいたのか、再販されていたのですね。
諦めないで探していて良かったです。
ちなみに、今ではネットでも買えるようになっていました。
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